Information&Pick up Report
2022/10/27 更新
Category;ピックアップレポート
みなさん「BTO」という言葉はご存じですか?
BTOとは、「Build To Order」の頭文字を取った略称で、受注生産を意味します。主にパソコンや自動車に用いられている言葉で、従来の市販の完成品のパソコンと違い、CPU、メモリー、ハードディスク、マウス、HDDやSSDなど様々な部品をユーザー
のオーダーに応じて自由にカスタマイズ出来るというものです。
パソコンに明るくない方はちょっと「???」が浮かんでしまうと思うのですが、従来はインターネットを見る、ワープロや表計算を作成するといった用途が今までのパソコン使用として主流だったのが、「コンピュータグラフィック(CG)を作りたい」「映像制作をしたい」「パソコンでゲームを楽しみたい」となっていくと、市販のパソコンの能力では追いつかなくなってしまいます。そんなニーズを叶えるために、ある程度のパーツをオーダーで構成を変えたパソコンを購入する方というのが、たくさんいらっしゃいます。中にはパーツを自身で購入して自作されるという強者もたくさんいます。
とまあ、パソコンのお話をつきつめると長くなってしまうのですが、実はこのBTOパソコンを手掛けられているパソコンメーカーの「株式会社サイコム」という会社が八潮市内にあります。
このBTOパソコンの製造販売では国内でも屈指の企業さんで、おそらくその筋の明るい方は知らない方いないのではないかという位の企業さんなんです。「八潮市 パソコン」なんて検索すると一番上にヒットするんじゃないですかね。ゲームの制作会社さんとか、PCゲームのヘビーユーザーさんは知らない方いないんじゃないかな。っていうくらいの会社さんです。有名な「東京ゲームショウ」でも何度か出展されています。
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スタンダードPCからこだわりのゲーミングPC、デュアル水冷PCなど、ご予算・ご用途に応じた充実のラインナップをご用意いたしました。
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— サイコム -The Craftsmanship- (@sycom_jp) September 30, 2022
と、こういう製品を扱っている会社さんです。
実は以前から気になっておりまして、先日アポイント取らせていただいて、こちらの代表の河野さんにお話しを伺うことができました。
サイコムさんは基本ネット通販の会社さんです。今ではネット通販なんて当たり前ですが、インターネットの黎明期の当時はまだネットを商用目的で使われる企業さんは少なく、いち早く目をつけたとのこと。
当時「自作パソコン」という商流がやっと認知されてきたこともあり、業務をスタート。当時は自作パソコンを作るとなると、秋葉原で専門店に行き、パーツを購入するという流れのため(今でもそうなのですが)、会社は秋葉原にアクセスの良い東武線沿線の草加に事務所を設立。当然パーツ等の在庫を抱えることから、倉庫物件の豊富な八潮市に倉庫を構えられました。のちに八潮市を本拠地として業務を行っています。
特にコロナ禍においては、世の中が在宅勤務やすごもり需要、併せて「eスポーツ」が取りざたされ始めたこともあり、業績は好調なのだそうです。また、PCゲームの扱う「ゲーミングPC」に造詣が深いこともあって、プロゲーミングチームにもスポンサーとして名を連ねており、また企業活動としてeスポーツを通じた障害者の社会参加を促進する目的で、障害者eスポーツプレーヤーへのゲーミングPC提供等のサポートを行っています。
弊社も応援させていただいております。熱い戦い、挑戦を期待しております! https://t.co/kC21KXua2E
— サイコム -The Craftsmanship- (@sycom_jp) April 26, 2022
会社は八潮市緑町。事務所と倉庫とで30名近くの方が従事されています。
元々、事務所兼倉庫を構えていましたが、先般、倉庫近くに開発部門と管理部門を要する事務所を新設されました。
こちらがその新設された事務所。元々コインランドリーだったところを改築されたそうで(確かにストリートビューで見るとコインランドリーですね)、内装はシックで非常に落ち着いた感じで、なんかすごくカッコいい!!。様々な賞を頂いているようで、信頼性を高く感じます。ここまでクオリティの高い事務所構えている会社さんて市内じゃそうそう見かけません。多分。
こちらの建屋は主に本部機能と製品の開発機能を持っているそうで、特別に製品開発ルームにお邪魔させていただきました。
おもむろに置かれていますこのパーツが、サイコムさん一押しの製品「デュアル水冷」ユニット。空冷や水冷って、自動車やバイクで聞いたことがあるかと思うのですが、高スペックのパソコンの場合、「CPU」と呼ばれる演算ユニット、要はパソコンの頭脳に当たるところなのですが、これが非常に高熱になるんですね。これを冷やす機能として、パソコンには小型のファン(扇風機)ユニットがついています。これが空冷。これを「水冷化」することによって冷却効果下げることによりパソコンの稼働の安定性や高速化を図るのです(たしかそのはず)。特にサイコムさんはこの水冷ユニットをカスタマイズすることで、CPU以外に高熱を持つパーツまで冷却化を行うことができるそうです。という専門的な話は置いといて、つまり会社オリジナルの技術で他社さんとの差別化を図られています。
ちなみにこのユニットだけでかなりの高額だそうです…。
こちらが事務所近くにある倉庫兼サポートセンター。以前はこちらの二階が本部でしたが、現在は製品組み込みとサポートセンターがこちらにあります。一見、普通の倉庫です。
これが中に入ると、たぶんマニアは感涙ものじゃないかと思う在庫の数々。当然防犯はがっちりされてます。
はい。見た限り、正直なにがなんだかさっぱりわかりませんでしたが、その筋の明るい方はとてもわくわくする空間だそうですw。
所内は雑然としておりますが、かなりきめ細かい作業を要するお仕事ですので、様々なパーツや道具等がチキンと整理されています。それ以前に、なんだか作業されている方たちの「パソコン愛」みたいなものが感じられます。いやほんとに。ホントに皆さんこういったお仕事が大好きで従事されているんだなあということがひしひしと感じられました。非常にフレンドリーな方が多いのも好印象。
取り扱われている製品的に、あまり地域とか自治体とかと連携がとれるような業種ではないのですが、それでも「モノづくりの街」を唄う八潮市の住民としては、他の街に比べて非常に自慢できる企業があるんだと個人的に感じました。河野さんとのお話しにも出ましたが、将来的には「ふるさと納税」などにこういったパソコンやPCパーツというようなものが取り上げられる時代がくるのかなと内心思ってます。
少し専門的なお話しをすると、現在の国内のパソコンというのは、国内メーカーよりも海外の大手メーカーさんがシェア率が高いです。なおかつ各社共に「ゲーミングPC」分野に積極的に取り組んでいますが、そんな世界を戦っているサイコムさんを微力ではありますが応援していきたいですね。
余談ですが、実はサイコムさんには別の業種がありまして、「スタディサイコム」という学習塾の経営もされています。
先日オープンした「私のわくわくスーパー八潮店」さんの一角にある学習塾がそう。こちらの話の方が地域へのPRとしては面白いかなと。詳しいお話しはまた後日。
そんな感じで、「八潮にもこんな企業があるんだ!!」と思っていただけたら幸いです。代表の河野さん、お時間を頂戴いたしまして、ありがとうございました!!